LoRaWANデバイス 屋外温湿度センサーの計測データを分析してみる

LoRaWANデバイス 屋外温湿度センサーの計測データを分析してみる

LoRaWANデバイス 屋外温湿度センサーの計測データを分析してみる

先日、こちらのブログで、ZeroCarbon 街路灯網 ®️をご紹介しました。

販売に先立ち、昨年 7 月から試験的に実機を運用しておりますが、併せて街路灯のすぐ近くに LoRaWAN 対応屋外向け温度・湿度センサーノードを設置しデータ収集しています。

いくつかの観点で、収集したデータを眺めてみたいと思います。


1. LoRaWAN 対応 屋外用温度・湿度センサーデバイスの設置

利用しているセンサーデバイスは、Dragino 社LSN50v3-S31Bです。 屋外対応のケーシングなので、安心して屋外に設置できます。

計測できるデータは、

info   Info
1. 温度 [C]
2. 湿度 [%]
3. 電池電圧 [V]

です。また、デバイス自体のデータではなく、システムのログとして、どのゲートウェイを通過してきたか、などのデータも取得しています。


設置場所は、当グループの本丸がある高崎市貝沢町に設置しました。時々側溝に水が流れ、また木陰になるような場所に設置しております。


設置場所


2. 気象データ

気象庁の公式データを活用させていただきます。ただし、設置場所である高崎市の観測データは存在しないため、隣の前橋市(県庁所在地)の観測データになります。


3. 温度・湿度の計測データと気象観測地点の値を比較

センサーデバイスの計測値と観測地点の気象データ(ピンク色)を比べてみます。時系列(左側)と相関図(右側)です。観測地点や観測方法が異なるので完全一致することはあり得ないですが、傾向としては一致していると思います。相当にシビアな要件でなければ、外気の状態を監視する意味では、十分に活用ができるものと考えられます。

温度と湿度の信憑性


ちなみに、昨年夏の最高気温(計測データ)は、44.2 度だったようです。暑い…

可視化は、いつも通りTableauを利用します(リンク)。



4. その他、データからわかること

システムとして収集できるデータを活用して、違う角度でデータを眺めてみました(グラフがごった煮状態です。ご容赦ください)。


通信品質と電池の持ち


グラフ詳細はこちらをご覧ください。


通信品質

グラフ左上は、Uplink 通信の欠損有無を表現しています。

Uplink の際に、その Uplink が何回目のものであるかを表すカウンタが取れます。カウンタ値に飛び(差が 1 より大)があれば、Uplink の欠損が発生していることがわかります。グラフの紫 ● が 1 回飛びがあることを表しています。

結論を先走ると、

欠損率 = 0.12% (12443回中 15回の欠損)

です。1000 回に 1 回欠損するという発生確率です。

今回は、デバイスの比較的近くに GW が 2 台あり、また少し離れたところに(建築物に遮られる場所で、方向的にはよくないのですが)1 台あります。少し細かいことを言えば、Uncomfirmed モード(再送なし)で、ADR は非アクティブで設定しています。GW の設置場所という意味では良い条件ですが、デバイスの設定としては電池を極力消耗しない設定になっています。


パケットが通過したゲートウェイ数

グラフ左下は、Uplink パケットが、周辺にある 3 つのゲートウェイのうち、通過したゲートウェイの回数・割合を示すものです(月別に展開している意味はありません)。

多くの場合、近くの 2 台を通過していることがわかります。これは予想通りです。


デバイスの電池の持続性

グラフ右側は、デバイスの電池電圧の推移を、温度と湿度に重ね合わせて可視化したグラフです。 電池電圧はほぼ一定で、電池の消耗が非常に少ないと考えられます。また、温度や湿度に影響を受けていないようです。

この様子であれば、数年は問題なく動きつづけてくれそうです。


最後に

余談ですが、最近、ChatGPTが世間を賑わせております。こうやって1次データを地道に蓄積し考察することで、ChatGPT では出せない価値をしっかり作り込んでいかねばならないなぁと感じております。